【大富豪から学ぶシリーズ②】本多静六 お金と人間関係について

金融・投資
スポンサーリンク

本日は、本多静六氏の「私の財産告白」をご紹介します。

早速ですが本多静六氏をご存知でしょうか。

一言でいうと、めっちゃ金持ちです。笑

単純に裕福な家庭だったかといえば、全くそうではないとのことです。

本書では、そんなごく一般的な環境で育った本多静六氏の人生を余すことなく全て綴られております。

具体的には、お金に対しての考え方、倹約・投資の重要性、対人関係や仕事に対する姿勢についてです。

とても面白いと思ったのは、最後の解説のところで本書をやたらと「一般解」と言っていたことです。ほかのビジネス書は、いわゆる「こういうことをして成功した!」と目新しい事をして気づきを与えることが特殊解であり、それと比較して普遍性がとても特徴的な本書を「一般解」と呼んだようです。

何が面白いかといいますと、普通「一般解」であるビジネス書は目新しいことが書いていないことと近い意味なので、共感はできるが、「当たり前」で終わってしまうのです。だからこそ、僕が本書を通じて、気づく方向性が少しずれて、当たり前のことを当たり前のように頑張ることの大切さを学べたのかもしれません。

あまりに名言が多すぎて、引用が多いですがどれか一つでもためになれば幸いです。

それでは、具体的な内容を見ていきましょう!

スポンサーリンク

お金について

本多静六氏といえば、というとても有名な貯蓄法があります。

四分の一天引き貯金法

お金の勉強をしているひとであれば、一度は耳にする言葉だと思います。

現代でいう、「財形貯蓄」みたいなものですね。給料が入ってきたら、振り分ける前に自動的に天引きさせて貯蓄する方法です。

この方法のすごいところは、感情が一切入らないことです。「今月は頑張ったし、贅沢しようか」と考えて、貯蓄する額を減らすないし、なくす隙を与えない非常に合理的な方法です。

本書でも、貯金をするときの一番の敵は「虚栄心」であると述べております。これは、見栄を張るといえばわかりやすいかもしれません。見栄を張るために、ブランド服や高級時計、高級車などが当てはまります。そういった自分自身の虚栄心を排除するための「システム」が【四分の一天引き貯金法】です。

本多氏は、大学卒業後にドイツのミュンヘン大学に留学し、財政経済学のブレンタノ博士から経済について学びます。その時の教えが下記です。

財産を作ることの根幹は、勤倹貯蓄である。(中略)その貯金がある程度の額に達したら、ほかの有利な事業に投資するがよい。

本多静六 私の財産の告白

貯金するだけでなく、見定めた事業に投資をすることを勧めております。

「投機」ではなく、堅実な「投資」をせよ

「投機」とは、自分があまり知らないものに、周りがいいと言うからお金を投ずる行為のことを言います。リスクとリターンが全く見合っておりません。

それに対して、「投資」とは自分自身で入念な調査をして、長期的にみて見返りがあると判断した場合に、自分のお金を投ずる行為を言います。いわゆる長期間保有することが前提です。

彼の投資の考え方も非常に勉強になりますので、ご紹介します。

それは、長期投資を次のように述べております。

投資の成功には、何事にも投資は特に「時節を持つ」ことが大切である。焦らず、怠らず、時の来るを待つということだ。

本多静六 私の財産の告白

上記を前提に、本多氏は日本鉄道株を取得し、その後政府に二倍半で買い上げされて、その後彼の専門でもある山林を次々と買収します。日露戦争も経て、急騰を経験し資産を築いたといわれております。

そして、具体的な投資手法もここでは述べております。

「二割利食い、十割益半分手放し」

まず、「利食い」とは、投資をした際に出る利益を確定させる行為のことを言います。

それを踏まえて、「二分利食い」とは、買値の二割益で利食い、それ以上は決して欲を出さない。ということです。利食いしたお金は、銀行預金に戻しているといいます。

人間というのは、非常に欲深い生き物です。その中、ここまで理性を保ち、欲をコントロール出来るとは流石の一言です。。。

また、「十割益半分手放し」とは、株を長いこと保有していると、二倍以上になることもあります。その時はまず、手持ちの半分(元金)を必ず売り払います。そうすると、投資したお金は戻ってきているので、残りはタダ同然であり、損をしても問題なしということです。

これは、非常に合理的ですね。私も知らずに実践していたので、気持ちの余裕さが実践するときとしない時で全然違います。(苦笑)

もう1点だけ、本当に重要だと思った言葉を引用させてください。

投資をするタイミングについて

好景気時代には、勤倹貯蓄を、不景気時代には思い切った投資を、時機を逸せず巧みに繰り返す。

本多静六 私の財産の告白

要は、株価が上がっている「お祭り状態」では静観し、コツコツを種銭を増やし、株価が下がり相場が悲観的になった時に大きく投資をすることを指します。

もちろん、株価が下がる、不景気になるまでに投資対象のことを綿密に調べることは、必須です。なぜなら、知らずにお金を投ずる行為は先ほども述べたように、「投機」になるからです。

大きく資産を築いた著名人は、例外なくタイミングに注目されているように思えます。

いやぁ、、、勉強になります(;・∀・)

お金に関する話はここでやめて、次は、人間関係や仕事観など「無形資産」について見ていきたいと思います。

無形資産について

幸福とは何か

人間の幸福は、現在の生活自体よりも、その生活の動きの方向が上り坂か下り坂か、上向きつつあるか、下向きつつあるかによって決まる。

本多静六 私の財産の告白

今貧しいという状況ではなく、目標に向かって頑張っているなど、その「過程の方向性」によって幸福が決まってくるといいます。

本多氏は、仕事に対しても子育てに対しても「努力」する習慣を作る、環境を整えることも非常に重要であると言っております。ですので、ご自身で築き上げた資産については、丸々寄付しています。

そのまま子孫に残すべきではないと判断したためです。それよりも、できるだけ努力の大切さを教えたかったのです。

失敗を恐れるな

失敗なきを誇るなかれ、必ず前途に危険あり。失敗を悲しむなかれ、失敗は成功の母なり。

禍を転じて福をなさば、必ず前途に堅実なる飛躍がある。

本多静六 私の財産の告白

成功者と言われている人の皆さんが口をそろえて言います。失敗こそ成功の近道だと。

そして、本多氏は「失敗は成功の母なり」と述べております。

一つの失敗さえも、自分の目標の一つの「道」に過ぎないのかもしれません。失敗したからこそ見える景色があったり、考えがあったのだと後になって気づくこともありますね。

仕事に対する姿勢

仕事を道楽化させるためには、まずは「一所懸命」にやる。そして、道楽化するまで打ち込むことこそが平凡人の大成する唯一の方法です。

そして、「道楽化」するたった一つの方法は、勉強に存する。努力にほかないといいます。シンプルですね。

「継続は力なり」とよく言いますが、また違った表現です。そこまで打ち込むと、やり方も理解して、ハマっていくのかもしれません。

また、一所懸命やっていく中で、あの桂太郎も実践していたのが「勉強の先回り」である。

これは、言い換えると「仕事に追われないで、仕事を追う」ことであると言います。

どういうことかといいますと、例えば、自分が今係長だったとすると、係長の仕事をしながら、次の課長のする仕事も先に学んでおく。そうすると出世しても、もう勉強済みなので余裕がある。余裕があればさらに上の部長の勉強ができると、好循環を生ませて出世をする。

正に仕事を追っていますね。たまにいますよね、もうその勉強してるん?今関係ないよね?って人。小学生の時でも、わかりやすく先に進む生徒いましたね。僕はもちろんも違いましたが、、笑

最後に本多氏の、体験社会学の最終結論をご紹介して終わりたいと思います。

人生即努力、努力即幸福

先ほど、ご紹介した「努力」と「幸福」がつながっていますね。努力を惜しまなければ幸福になれることを信じて、日々一歩ずつ前進するのみです。


いかがだったでしょうか。

特別変わったことは言っていませんよね。ちゃんと継続して、努力せよ。お金は貯めよう。などなど。

細かいところは、今回割愛しましたので、ぜひ気になったらチェックしてみてください。

とても読みやすく一気に読んでしまったので、読み終わった後は少しボーっと色々考えました。

大富豪になったのちも人のため、まず人を大事にしていることも詳しく述べられております。

そういった点からもやはり「人」を通じてこれからも豊かになっていきたいものです。

それではまた!

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました