詐欺って様々なものがありますよね。
オレオレ詐欺や振り込め詐欺など、、、被害件数に関しても高齢者の増加に沿って上昇傾向にあります。

2020年はコロナの影響でステイホームという事もあり、減少している可能性も考えられますね。
65歳以上の高齢者の被害認知件数は18%減の1万1556件となった。
2020年の特殊詐欺 被害額278億円:1日当たり約7590万円、被害者の85%が高齢者 | nippon.com
ここでの問題点は、あくまでも被害「認知」件数だけで、1万件を超えているという事になります。
そして、昨年だけで被害総額は約278億円にものぼります。本当に大きな金額と多くの高齢者を中心として、被害者が後を絶たない「詐欺」について解説します。
その前に今日ニュースになっていた出来事を中心に、解説します。
仮想通貨詐欺について

まず、よくある仮想通貨の詐欺については、いわゆる草コインと呼ばれるビットコイン以外の時価総額の低い通貨を活用します。
この草コインを発行して、価格が1円を割り込む金額で今投資をするべきだと相手に話します。多くの枚数を持っていれば、価格が上がった分だけ儲けれますので、このメリットを最大限活用して資金調達します。そして、仕手をすることで価格を操作してさらに資金が調達できればドロンです。
ですが、今回報道された詐欺被害は上記とは少し異なります。
仮想通貨詐欺で被害額約60億円 OZプロジェクト
本日、世間を賑わせていたニュースの一つです。
新しいコインを発行するのではなく、OZプロジェクトというAI(人工知能)を使ったトレードで最適なタイミングで売買をして、元金を「4か月で2.5倍」にするといいます。
例えば、100万円投資をしたら、4か月後には250万円になるという事です。
2017年からあるプロジェクトみたいですので、ビットコインバブルの注目度に加えて、AIが普及したタイミングだったので、ハッキリ理解はできないがなんか良さそう…と思ってしまうんでしょうね…
4か月で2.5倍という事は、1か月あたり37.5%。年間だと450%という異常な数字が出てきますね。笑(計算が間違えていたら教えてください)
投資の世界での相場は、利回り3~5%/年 です。
ですので、「4か月で2.5倍」という事は完全に相場を逸脱していることがお判りいただけます。
完全に相場から逸脱していることが確認できたら、即撤退です。
今日カフェで聞いた仮想通貨詐欺の話

これは、今日、7月12日の午後13時頃に僕自身がいつも内勤しているカフェで聞いた話です。
細かい話は聞き取れなかったのですが、まさに仮想通貨の話をしていました。
茶髪の後輩が先輩を勧誘している様子でした。
内容を簡単にまとめると以下のようになります。
- うちのプラットフォームで使ってくれると金利で年間利回り70%出せます
- 出来高は60~70億円
- 芸能人の○○が使っています
- 自分自身で資産を作る必要があるが、私(勧誘者)は師匠に出会って世界が変わった
- 師匠を紹介しましょうか?
- リターンを得るにはリスクを取る必要がある。機会損失を考慮すると決断は早いほうがいいです
などなど。本を見て書いたと思うくらい、勧誘の模範みたいなセリフが豊富に出ていました。笑
1つ目に解説しました、OZプロジェクトの詐欺事件が65億円の被害額で、今回の話が「出来高60~70億円」との事だったので、もしかしたらと思ってしまいますね。。。真相はわかりませんが。。。
伝統的な詐欺手法 ポンジスキームとは?

さて、今まで仮想通貨詐欺について解説してきました。仮想通貨事態は、ビットコインが最初にできてからの通貨になりますので、歴史としては約12年ほどしか経っていません。
しかし、この「ポンジスキーム」は何百年も前からある伝統的な詐欺手法ですので、こちらを解説します。
人の名前から命名されたスキーム
この「ポンジスキーム」とは、詐欺師である「チャールズ・ポンジ」が活用した手法だと言われております。
1920年代に生きていたといわれておりますので、今から約90年前という事は、
1世紀近く前からある詐欺の手法とも言われております。
どういう詐欺なのか
簡単に言いますと、「あなたの資金を運用して、増えた分毎月配当を出します。」といい、資金を集めます。ですが、実際は運用はしておらず、出資者から集めたお金を配当金として分配しているだけなのです。
このスキームの怖いところは、「実際に配当を出す」ことにあります。半信半疑で投資をした人からすると、実際に振り込まれた配当金(他の出資者のお金)を見て、「これは本物や」と思い、ほかの友達や身内に紹介します。
そして、さらに多くの人が投資をしますので、資金が膨らみさらに多くの人に配当が出せるようになります。
ですが、資金源は運用ではなく、出資者のお金です。なので、自転車操業のようにお金を回していくので、いつか必ず破綻します。そうなる前に、お金を集めるだけ集めて、最後は持ち逃げする手法という事になります。
いかがですが?今回ご紹介した1つ目のニュースと似ていませんでしょうか?
高利回りで多くの人の興味を引いて、高額の資金を集めて最後は捕まっています。
ほかにも様々な被害が出ている

実は、この「ポンジスキーム」は、手を変え品を変えて今も多くの被害者を出しています。
- 今回の仮想通貨×AIトレード 約60億円の被害
- Bitclubという仮想通貨のマイニングするための会社に出資をすることで、配当がもらえてなおかつ紹介制という特性をいかし、約800億円の被害
- ナスダックの元会長バーナード・マドフ氏が「マドフ投資会」というグループでお金を集めていました。富裕層を対象に行った手法で、被害額はなんと驚愕650億ドル、約7兆円にも上ると言われております。被害者は、映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏や野村証券なども対象になっていたそうです。
驚愕の規模ですよね。やはり「ナスダックの元会長」という投資をするなら誰もが知っている株式市場の名前です。ネーミングの力って本当に強いですよね。
ですが、この「ポンジスキーム」の仕組みを知っているのと、知らないのでは騙される確率は大きく変わります。
そして、気づいたときは、できるだけ関わらないようにしましょう。間違っても、「師匠」を紹介してもらうことは辞めてくださいね!
いかがだったでしょうか。
もし勧誘された際に、冷静に話を聞いて、「この話どこかで聞いたな」と違和感を持ってもらえれば幸いです。
その違和感は今後の人生で大きく変わっていくことだと思います!
是非、今回のニュースをきっかけに一人でも多くの被害者を減らせることが出来れば、と思います。
それではまた!
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