今回、ご紹介する本は「もしアドラーが上司だったら」です。
そうです、今回はアドラー心理学を仕事で応用するにはどうすればいいのか、ここを解説した本です。
以前、「嫌われる勇気」が話題になりました。
実は、あの本も「アドラー心理学」を分かりやすく解説した本になります。
ですので、「嫌われる勇気」が面白かった、なるほどと思った方には、是非読んで頂きたい内容です。
アドラー心理学、個人心理学とは、アルフレッド・アドラーが創始し、後継者たちが発展させてきた心理学の体系である。個人心理学が正式な呼び方であるが、日本ではあまり使われていない。
アドラー心理学 – Wikipedia
今回は、数ある気づきから特にこれは使えるな!と思った点について、大きく2つをご紹介していきたいと思います。
出来ていることに注目する
小さなことから見方を変える習慣をつける

どうしても、目の前のできていないことに悲観してしまう事ありませんか?
- 得意先の重要顧客を怒らせてしまって、取引がゼロになった
- 提出物の締め切りに間に合わなくて、自分だけでなく課全員に迷惑をかけた
- 平日はランニングをすると決めていたのに、今週は2回しか走れなかった
など、日常でもよくあることだと思います。
アドラーは出来ていないことではなく、出来ていることに目を向けるべきだと言っております。
例えば、情報は限定的にはなりますが、上記ケースを考えてみましょう。
- 怒らせてしまったが、先方はどこで起こってしまうのかを把握できた
- 間に合わなかったが、ギリギリまで取り組んで提出した
- 5回のうちの2回ではなく、「2回も!」走っている
恐らく、ミスをした時は余裕もなくこんなこと思っていられないよ!と思うかもしれません。
最初はそれでいいのです。些細な事実から見方を変えれば、自然と習慣になります。
失敗をどう捉えるか

同じ物体でも、見方を変えれば認識も変わることってありませんか?
例えば、「円錐」です。
横から見たら、三角形ですが、下から見ると円です。
このように物体だけでなく、事実に関しても見方を変えるだけで気持ちの持ち方が激変することもあります。
本書では、それを「失敗」に焦点を当てて、解説しています。
例えば、先ほどにも例をあげた「提出物」について見ていきたいと思います。
締め切りに間に合わずに他の人にも迷惑をかけたとあります。
しかし、間に合わなかったのは「結果」であって、それまでの「過程」では真剣に取り組んで、ギリギリまで作り上げて最終的には提出までしています。
何が言いたいかといいますと、必死に提出物を作り上げたその「過程」や、今回間に合わなかったことから、取り組むべき優先順位を考え直すことなど、少なからず何かしらの「経験」になったはずです。
ここを見落としてしまうと、ただ「間に合わなくて、迷惑をかけた」事実だけが残ります。
迷惑をかけたとはいえ、会社が潰れるわけでもありません。なぜなら、そういった重要な案件は平や主任、課長ではなく、取締役などがすることです。
ですので、その「失敗」から何を学んだか。ここが一番重要になります。
少し前に「失敗をした時の考え方」を解説していますので、チェックしてみてください。
自己決定性について
やらされているのは本当?

本書では、したくない仕事はしなくてもいい。したい仕事だけすればいい。と述べております。
この文面だけを切り取れば、なんていい響きなんだ!と思うかもしれません笑
ここで重要になるのは、決めているのは会社なのか、上司なのか、それとも「自分」なのかという事です。
そして、本書のメッセージは以下の通りです。
先ほどあげた事例では、会社がやれと言ってきた、上司にこれをしろと言われた。など自分以外の人が物事を決めていると考えてしまっていることが問題としてます。
実は、考えてみればハッとするのですが、仕事を振られたとき、嫌なら断ればいい。そして、居心地が悪くなるとか給料が減ることが嫌なら職場を変えればいい。それでも変えないことを選択している。という事は、「自分」でやることを決めているのです。
これがアドラー心理学でいう、「自己決定性」です。
原因自分論とは?
僕が崇拝しているYouTuberの両学長が大切にしている考え方です。
何事においても、「自分」で決めている。という事は、すべて自分に原因がある。という考え方です。
- この人のことが理不尽だ! → その人と付き合うことを選んだのは、「自分」
- この会社のこういう所ありえない! → この会社に就職することを選んだのは、「自分」
など、すべて自分に原因があったと考えれば、今後どのように改善すればいいかまで、考えることができます。
自分を客観視できて、問題を認識できます。そのあとに、何をするべきかを考えて根本的な問題解決に取り組むことができます。
誰の人生を生きているのか?

「自己決定性」の本質は、自分の選択に「責任」を持つことであると思います。責任を他人に押し付けたくて、理不尽な会社、理不尽な取引相手と言ってしまいます。
しかし、その会社や取引先を選んだ自分に対して、責任を感じたくないから他社(他者)へ転嫁してしまいます。
さらに大きな視点で考えると、人生の主役は誰かということにも繋がるのではないかと思います。
責任の所在が自分にないと断言する人は、仮にずっとそのまま生きていくなら、一体誰の人生を生きているのでしょうか?
これが、本当の自由ではないかと思います。
そして、その選択肢を広げるツールとして、「お金」があるのです。
ですので、以上のことを踏まえて、「誰の人生」を歩んでいるかを自問自答してみるのもいいかもしれません。
ぜひ、一度しかない人生を自分で「責任」を持って決めていきましょう!
いかがだったでしょうか。
個人的には、アドラー心理学は多くの人の悩みを救う考え方ではないかと思います。
僕自身、物事の見方が変わってとても楽になったと同時に、自分の人生を生きていると思えるようになりました。
やらされているより、やっている。自分で選択していることを認識できると見方が変わるかもしれませんね!
ご参考になれば嬉しいです。
それではまた!
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