【働き方改革】資本主義の観点から見つめなおせ

仕事術
スポンサーリンク

これは面白い!と思った本に出会いましたので、こちらでご紹介させていただきます。

それが、「人生の格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点」です!

変なおっちゃんが車輪を走ってる絵が特徴的です。

この本の著者の木暮さんはほかにも、経済について「わかりやすく」解説している本を多数出版されております。

今回の内容は、「資本主義」と堅苦しいテーマですが、それはもうめちゃくちゃわかりやすかったので、どうしてもご紹介したくなりました。

経営者はこういう観点で見ているのか、と様々な発見があるかと思います!

スポンサーリンク

資本主義社会において

日本やアメリカは、いわゆる資本主義社会と呼ばれております。

資本主義とよく耳にしますが、一体どういうことなのでしょうか。

資本主義とは、生産のための組織が資本によってつくられている経済体制。すなわち、資本制企業が物財やサービスの生産・流通の主体になっている経済体制であり、資本制経済ともよぶ

コトバンクより

その資本主義に問題提起しているのが、マルクスが執筆した「資本論」です。ここでは、日本経済の構造を知るうえで、「使用価値」と「価値」が重要になってきます。

使用価値について

分かりやすく言うと、「使ってみて意味がある」「何かの役に立つ」ことを指します。

例えば、拾った小枝を集めて、焚火が出来ればその小枝も使用価値を持つことになります。

言葉通りの意味なので、恐らくイメージすることは容易いかと思います。

私たちは、普段この「使用価値」の意味で「価値」という言葉を使うことが多いですが、この「資本論」では別の意味で表現されています。

価値について

「資本論」において、「価値」は「それを作るのにどれくらいの手間がかかったか」で決まります。つまり、「労力がかかっているもの」「人の手がかかっているもの」が価値を持つのです。

例えば、空気は「使用価値」はありますよね?ないと死んでしまいますので。ですが、空気を作り出すのに、労力は全く必要ないので、資本論では「価値」はないと判断します。

この「使用価値」と「価値」が両方組み合わさって「商品」は成り立ちます。

「商品」といえば、様々な原材料が合わさって出来上がります。その原材料たちに人の手という「手間」が入ってきます。それらをすべて合わせてその「商品」の「価値」となります。

では、視点を内側に向けてみましょう。

労働力も商品である

先ほども述べたように、「商品」の中に私たちの「労働力」も入っています。

ここからが面白いのですが、「労働」というモノはありませんが、労働は「売る」ことも出来ます。「労働を売る」ということは、つまり「働ける状態にある」ということです。

その日1日、働けるように準備しておくといった方が分かりやすいかもしれません。

「労働力を作る」とは、エネルギーが0の状態から、翌日も働けるようにエネルギー100(満タン)の状態まで回復させることです。

これをマルクスは「労働力の再生産」と表現しております。

労働力の価値について

そして、「労働力の価値」とは、労働力の再生産の際に必要なものの価値の合計なのです。

具体的には、次の日に元気に働くために、食事をとり、家でゆっくり寝る必要があります。そして、生活するためには洋服もいりますし、気晴らしのために飲みに行ったりすることも必要です。

それらの事柄が必要になってくることは、会社は知っています。ですので、上記で述べたような生活が出来るよう、平均的な水準を定めて「給料」が決まります。

その「給料」とは、労働力という商品の値段のことです。

発展途上国の事件費が安い事例を見ていきましょう。

途上国の物価が安いので、労働者は安く生活できます。労働者が安く生活できるということは、労働力の再生産コストが低い。つまり、労働力の価値が低い。ことのことから、やはり「労働力の価値」が給料の金額を決めているのです。

アジアに工場を作ったりする理由が何となく、見えてきますね。物価が安いとこういうことが起きるので、結局デフレスパイラルに陥ってしまいそうですね。。

サラリーマンの価値を高めるには

本書では、必ず「価値」を優先するべきだと述べております。そのあとに「使用価値」です。この順番を間違えてはいけません。

逆に労働にあたっての「使用価値」を見ていきたいと思います。「使用価値」に注力するということは、「ノルマをクリアする、長時間働いて残業代を稼ぐ」など、その日限りのジャンプに過ぎず、その報酬が「ボーナス」です。

労働力の価値の仕組みについて

そして、「価値」を高めるには、「利益」の追求が必要である。

企業でも「利益=売上-経費」であるので、それらを個人にあてはめます。すると、「売上」が「年収・昇格から得られる満足感」です。そして、「経費」が「その仕事にかかる肉体的・時間的労力や精神的苦痛」です。

上記「売上-経費」をした利益をここでは「自己内利益」と呼びます。

要は、世間一般でちやほやされる「年収1000万円」の人の実態は激務(経費大)になるので、そういう場合は、「自己内利益」がマイナスになります。

こう考えると、結構当てはまりそうですね。事実、出世すればするほど、給料は上がりますがその分責任も増えて労働も一段と忙しくなります。

僕自身もこれに当てはまるのですが、「最近の若者は、出世欲がない」と批判されています。ですが、この理屈からすると、実際に自分の時間が減ることも踏まえると「現状」が合理的なのです。

財務的な観点から考えるとは面白いですね。

労働力の価値を高めるには

短いスパンでの利益を得るのではなく、「自己内利益」をプラスにするべく、長期的に利益を得られるようにする。

この考え方は、「投資」と同じです。

時間をかけて、自分の「土台」を作り、資産を作っていくことが非常に重要です。

例えば、立っているだけで日給1万円と社長のかばん持ち日給2000円であれば、後者を選ぶということです。将来生かせる営業力なども土台となります。

どうしても僕たちは、給料がいくら、支出がいくらと、「損益計算書(PL)」で考えてしまいがちですが、目指すべきは資産と負債を把握するための「貸借対照表(BS)」で自分を見るということです。要は、目の前のキャッシュではなく、今後キャッシュを生み続けてくれる資産を作る仕事をするということです。

そのためには、広い視点を持つことが重要です。周りの人たちからフィードバックをもらっていくとおのずと視野が広がっていきます。

最後にこの言葉が心に響きましたので、残して終わりにしたいと思います。

したい人、10000人。始める人、100人。続ける人、1人。

アンソニーロビンズ

いかがだったでしょうか。

資本論をベースに僕たちの給料の設定のされ方、今後どういう見方をする必要があるか、広く学べたと思います。

また、ご紹介したこれらの視点は「経営者」が考えていることだとも思いました。僕の周りにもごく少数ですが、経営者がいますが話しているととても似たようなことを言っていたことを思い出しました。

やはり、体で資本主義の原理原則を理解されているんだなと思います。

さて、僕たちサラリーマンの立場からも、資本主義の構造を理解することは非常に重要なことだと思います。なんならお金の勉強とセットになるくらい重要だと思いますので、さらに知りたいからはぜひチェックしてみてください!

それではまた!

コメント

タイトルとURLをコピーしました