【わかりやすく解説】思考の幅を広げる、具体と抽象の関係性

考え方・思考法
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わかりやすいことが重要である。わかりにくいのはニーズに合わない。おそらく、このブログ界隈でも、同様のことが言えると思います。

「わかりやすい=具体的」「わかりにくい=抽象的」と表現されることも多くあると思います。その両者の関係性に待った!をかけたのが、著者でビジネスコンサルタントである細谷功さんです。

この本を読んで、見方が変わったというか、頭の中で思考が行き来するイメージになりました。大げさではなく、僕の人生が変わった1冊です。

そして、本書のメッセージは、「具体と抽象を行き来することが大切である」という事です。

それでは一つずつ見ていきましょう!

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抽象の重要性について

SNSが普及してより短く、端的に、わかりやすいことが求められております。僕も出来る限りそうするべきであると思っていました。

では冒頭で述べたように、「わかりやすい=具体的」「わかりにくい=抽象的」となるなら、抽象的であることは良くないことと表現されることも少なくないと思います。

では、抽象的とはどういうことでしょうか?

枝葉を切り捨てて、幹を見ること

要は、様々な特徴を抽出して、法則化することであると著者は言います。

それでは上記を踏まえて、具体と抽象の違いを見ていきましょう。

具体 抽象
直接目に見える 直接目に見えない
「実体」と直結 「実体」とは一見乖離
一つ一つ個別対応 分類してまとめて対応
解釈の自由度が低い 解釈の自由度が高い
応用が利かない 応用が利く
「実務家」の世界 「学者」の世界

この中から、抽象度について、特に下から2番目の「応用が利く」ことが最大の特長であると細谷さんは言います。

確かに、具体的を追及している人よりも、そもそも視野がひろいので、抽象的に考える人の方が、機転が利いて柔軟性が高いことが多いです。

階層が上位に行くほど、抽象度が増す

先ほどの視野の広さにも通じますが、企業の特に社長や役員クラスの人は指示や発言が方向性を指すだけで、明確ではないことが多いです。

これは、指示が具体的になりすぎると、それだけすればよいと捉えられることが多いからです。そうではなく、収益の最大化を図るための一つの施策として指示を出すなら、方向性を示して、広く検討することが大切です。

抽象度の目線合わせ

頼まれる仕事の「自由度」について、人の好みがあります。

抽象度の理解が違う議論は、意見がかみ合わないだけで、なにも生産されないといいます。これって、現場でよくある状況だと思います。

例えば、上司と部下のやり取りを想像してみてください。

「話がコロコロ変わる」上司が、昨日は「Aをやれ」、今日は「Bをやれ」と部下に言います。具体レベルでとらえると、ただの心変わりとみなすことができますが、この上司が常に最善の対応を考えていて、状況の変化位によって対応を変えただけであったら、この上司の方針は一貫している場合もあります。

また、別の例で言いますと、上司から「こんな感じて適当にやっといてくれ」と言われた際に部下のタイプによって反応が変わります。

  • 「いい加減な丸投げだ」と不快に思う人は、具体レベルのみの世界に生きる「低い自由度を好む人」です。こういう人に「例えばこんな例で~」と具体的なイメージの例を伝えると、文字通り「そのまま」やってしまいます。
  • 「好きなようにやっていいんですね」と自由度の高い依頼をチャンスと捉えれる人は、「具体↔抽象」の往復の世界に生きる「高い自由度を好む人」です。

なので、議論の際にお互いの抽象度の目線合わせが出来ていない状態で、話し合いが始まっても、反している抽象度がずれているので、意見が合わなくて当然です。

1を聞いて10を知る

さらに深彫りしますと、抽象度というには、複数のモノを共通の特徴を以てグルーピングして「同じ」と見なすことで、一つの事象における学びをほかの場でも適応することができる=「1を聞いて10を知る」

これは過去に書いた記事でもご紹介している考え方ですね。

https://kumanomi9988.com/%e3%80%90%e5%96%b6%e6%a5%ad%e3%80%91%e3%82%b3%e3%83%9f%e3%83%a5%e3%83%8b%e3%82%b1%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%aa%e3%81%ab%ef%bc%9f%e6%9c%ac%e8%b3%aa%e7%9a%84%e3%81%aa/

想像力を生かして、真にやらなければいけないことは、何か、何をすべきか。

そこで、具体と抽象を行き来することで、思考の幅が広がります。

コミュニケーションの本質にもつながる考え方という事ですね!相手が何を求めているかを考え、想像することで言葉にしない言葉(非言語とも言います)を汲み取るためには、抽象化の概念をフル活用することが必要です。

ぜひ、家族や友達と一緒にいる時に実践してみてください!


いかがだったでしょうか。

全体的にイメージのしにくい、抽象の話を中心に解説しました。

そして本書では、どちらが重要かという事ではなく、冒頭でもお示ししている通り、「具体と抽象を行き来すること」で思考の幅を広げることが重要だといいます。

会社や人が話している内容に注目して、「これが抽象度の高い言葉か!」と見つけるのも面白いかもしれません。

本当に示唆に富む内容です!しかも、とても薄い本ですので、サクッと読めます。ぜひ、一度読んでみてください!

それではまた!

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